top > ボディ > ウォーク&ランで男前(ビジネスマンのためのカラダ改造計画⁄後編)

club MY☆STAR代表
岩本 能史
東京マラソンの人気も追い風に、今や過去に例を見ないほどのランニングブーム。シェイプアップのため、マラソン大会出場のためと、走る動機はいろいろでしょう。たとえ週2日でも、トレーニングをコツコツ積み重ねるうちに、カラダは確実に変化してきます。また、走ることは誰でも簡単にできますが、本格的なランニングとなると、それなりに知識を備えておいた方が、走りのレベルアップにもつながります。まずはランニングスタイルをばっちり整え、基本のフォームからマスター。私自身のウルトラマラソン競技の経験に裏づけされた、常識破りのランニングノウハウも伝授します。
初心者もランニングスタイルは本格的に
本格的に走ろうと思ったときに、ランニング専用のウェアやシューズは必要不可欠です。普段着ているホームウェアやスニーカーでジョギング、という人もたまに見かけますが、これはNG。ウェアは、汗を吸いっぱなしの綿素材より、ハイテク素材の方が快適です。身体のコンディションをサポートする機能アンダーウェアも、様々なメーカーから数多くラインナップされていますが、こちらも利用価値大。コンプレッション機能やテーピング機能などを持つウェアを着ることは、ある意味自分の身体に補助筋肉をまとうようなものなので、当然動きがラクになるのです。
シューズは、ランニングに適したものを履かないと、足の故障にもつながります。ソックスも、靴擦れなどを防ぐためにランニング専用のものを選んでください。ここで、常識破りのランニング「ポイントその1」。一般的に、初心者ほどソールの厚いシューズが良いと考えられ、実際ショップでもそのようなシューズをすすめられることも多々ありますが、これは間違い。ひざや股関節の痛みは着地の衝撃が原因で、クッション性の高い厚底シューズがそれを保護してくれると思われていますが、脚の痛みのほとんどは着地の際に関節が左右にブレたりねじれたりすることが原因で、それを助長するのが厚底のシューズなのです。底の高いハイヒールと裸足では、歩いていても安定感が違いますが、それと同じ理屈。かかとの時点でブレが生じると、その上のひざ、さらに股関節とブレ幅が広がっていきます。実は、ソールの薄いシューズの方が関節を正しくスムーズに動かすのに適し、その他のメリットも多いのです。
| 薄底シューズのメリット | 厚底シューズのデメリット |
|---|---|
| 1.関節がスムーズに動かせる | 1.ひざや股関節にブレが生じやすい |
| 2.軽いため、股関節に負荷がかからない | 2.重いため、股関節に負荷がかかる |
| 3.地面からの跳ね返り力を利用できる | 3.地面からの跳ね返り力を吸収して弱める |
| 4.足裏全体のフラット走法が可能 | 4.かかと着地で腰が落ちやすい |
ウェアやシューズの他に持っていてほしいものとしては、帽子やサングラス、ランニングウォッチなど。サングラスは紫外線から目を守るということ以外に、集中力を高める効果があります。ランニングウォッチは、ペースを確認したりタイムを計るための必須アイテム。音楽プレーヤーも、日頃のトレーニングのモチベーションを保ち、楽しく走る上ではいいでしょう。ランニングスタイルも見られることを意識して、カッコよく決めたいものですね。
腰高フォームをマスター

初心者にもぜひマスターしてほしい「腰高フォーム」。文字通り、腰を高い位置にキープして走るということですが、これが重要なのにはわけがあります。例えば、腕立て伏せであれば、ひじを深く曲げるより高い位置のまま浅く曲げる方がラク。自転車であれば、サドルの位置が適度に高い方が、低すぎるよりペダルが漕ぎやすい。つまり、ひじやひざを支点として、力学的にどちらも負荷を抑えて運動できる。これと同じ原理で、重心を落とさず腰を高い位置にキープした方がひざも深く曲がらないため、必要以上に脚の筋肉に負担をかけずに済むのです。
腰高フォームのポイントは、頭からお尻を結ぶ線の延長線上に着地すること。身体のほぼ真下に着地できれば、身体の沈みこみを防いで、腰を高い位置にキープできます。理想は、体操選手のフィニッシュポーズの、頭からかかとまでがピンと一直線になった立ち姿勢。注意点は、反対に腰が落ちて猫背にならないようにすること。骨盤を前傾させるよう意識し、おへそから出ているビームで20〜30m先の地面を照らすようなイメージで走りましょう。
省エネ&フラット走法で

ラクして速く走るためには、目の前にまっすぐ伸びた1本のライン上に着地するイメージで直進すること。骨盤の左右を交互に前後させて無駄なくストライドを伸ばすことにより、重心が安定して身体のブレも少なくなります。つまり、ロスの少ない省エネ走法なのです。一方、着地が左右にバラつくジグザグ走法は、2本のレール上を進むような軌道で重心もブレるため、エネルギー効率の悪い走り方。日頃から路上のラインやタイルのつなぎ目などを利用して、左右の着地幅を狭められるように意識して走ってみましょう。
ここで、常識破りのランニング「ポイントその2」。走るという運動強度の高い動作を小さな筋肉に頼ると負荷が大きくなってしまいますが、長距離ではなおさらです。ラクして長く走るためには、大きな筋肉を使って走ることが大前提。前に進む推進力を発揮する筋肉は基本的に脚の裏側にあり、中でも大きい筋肉であるお尻とハムストリングス(太もも裏)を使う走りが理想的です。そのためには、蹴るのではなく、足首の角度をできるだけ一定に保ち、地面に置いていくような感覚をつかむこと。着地はかかとからではなく、足裏全体で。これがフラット走法ですが、シューズの裏を見せないぐらいのイメージで走ってみてください。
以前はかかと着地が主流でしたが、現在では多くのプロ選手がこのフラット走法を取り入れています。足指や足首を使って地面を蹴り、着地もかかとからだと、小さな筋肉のふくらはぎを大きく使うことになり、脚の疲弊を早めてしまいます。慣れないうちは難しいかもしれませんが、意識を持って練習に取り組めば大丈夫。お尻やハムストリングスの筋肉を使えるようになるエクササイズも、次のページでご紹介します。



























